カンヌ、審査員記者会見

t43em6m46y2006-05-23

ウォン・カーウァイに、フランス政府より最高文化勲章なる「フランス共和国レジオン・ドヌール勲章」が授与され、21日叙勲式が行われました。フランスの文化大臣レノード・ドンヌディウ・ド・バーブル氏によってレジオン・ドヌール勲章を授与される王家衛


そんな王家衛ノラ・ジョーンズ主演の新作「My Blueberry Nights」。カンヌで大看板のポスターがお目見え。左上にはSTUDIO CANALのマークが。やはり制作・配給にからんでいるようで。

ところで今年のMoviePLUSはいい仕事してくれてます。これまでずっと映画祭公式HPの動画で見ていた現地のカンヌハイライト。今年は21日から31日までたっぷりやってくれます。日本のTVでリアルタイムに見れるとは感激です。それではそのカンヌハイライト。例によってカーウァイがらみのみのレポです。

[審査員記者会見]
王家衛「審査員団の皆といっしょに仕事ができて嬉しい。楽しい2週間になるね。私達は楽しいことが好きだから映画界にいるんだ。今後は様々な出品作を見て、これだと信じた作品をパルムドールに推す。皆で自由に意見を出し合いながらね。今年の映画祭に相応しい作品を選びたいね。映画人に国境はないんだ。国籍は違っても心は通じている。審査に当たっての方針などは決めていないよ。私たちが良いと思った作品を選ぶだけだ。」
以前もカンヌの別部門で審査員を務めたティム・ロスは「多種多様なジャンルの作品の中から自分のセンスを信じて選ぶつもりだよ。皆の意見が一致しない時は・・・楽しい議論になりそうだ(笑)」
こちらはマジメなコメントのモニカ・ベルッチ「最も重要な映画祭ですから審査員の責任も重大です。常に謙虚な気持ちで審査に臨みたいと思います。」
サミュエルLジャクソン「映画人たちの成功を賭けた大舞台だ。出品作はどれも期待が持てる。たくさんの映画の中から選ばれたんだ。容易なことじゃない。審査する私達もやりがいを感じるね。カンヌに招かれた監督や俳優は今後注目を浴びるだろう。審査員にとって難しいのは、作品から受けた思いを比較することだ。審査結果は私達が満足できるものであると同時に、世界中の人々が納得できるものにしたいね。」
パトリス・ルコント監督はフランス人らしいコメント「気に入った映画のためなら徹底的に戦うつもりです。今回の審査員は本当に多種多様ですよ。いろんな国の人々が集まっています。それでも無難な審査だけは避けたいですね。共同住宅の住人が集まって階段の壁の色を決めたとしましょう。様々な意見がでた結果、結局はベ−ジュにおちつく。誰も好きでも嫌いでもない色だからです。パルムドールを選ぶ際はそんな妥協はせず意見を戦わせたいですね。もし階段の壁が、少し変な色になっても、色がないよりマシでしょう。」
王家衛「今年は多くの若手監督が出品しています。若い才能に期待しています。」「きっと心に響く作品があるでしょう。そんな映画をパルムドールに選びたいと思っています。」「審査員は鏡のようなものです。選ぶ作品には私たち自身が反映されます。主観が入ることもあれば、鏡同様ゆがみも生じます。それは過大評価や過小評価につながるでしょう。今年の審査団は、曇りやゆがみのない鏡でありたいと思います。天使をサルと見間違えるようなミスはさけたいですね。」
と言ったところで、ティム・ロスが笑ってました^^。