wkwの影響は

All Is Full Of Love

CM界やPVなどいたるところに見られる。映画界では、ソフィア・コッポラをはじめ、彼女の元夫であるスパイク・ジョーンズの『アダプテーション』にも、wkwの影響が感じられる。事実それを指摘しているジャーナリストもいるくらいですが。ちなみに『アダプテーション』のエンディングには、『ブエノスアイレス』と同じく「Happy Together」The Turtles が使われています。『ブエノスアイレス』の方はダニー・チャンによるカヴァーです。

スパイク・ジョーンズといえば最近、常に最先端のPVを発表し世界中から熱狂的な支持を集めるミシェル・ゴンドリークリス・カニンガムたちとのBEST PV の DVD ASIN:B0000TXOHW が発売された 。前者2名はすでに映画デビューし評価も受けている。が、後者のクリス・カニンガムこそ一日も早く映画デビューを待たれているクリエイターだ。19歳で『エイリアン3』の特殊効果を担当し、その後、スタンリー・キューブリックの『A.I.』にもスカウトされた。そしてビョークのPVで、産業ロボットを使いたかったカニンガムとカーマスートラを提案してきたビョークとのアイディアを融合させて、白いアンドロイド一対が抱き合う『All Is Full Of Love』を作り上げる。一時は、ウィリアム・ギブスンの『Neuromancer』ISBN:415010672X やフィリップ・ K・ディックの『暗闇のスキャナー』ISBN:4488696090 を題材に長編映画の準備をしていたようだが、現在はステファノ・タンブリーニとタニーニョ・リベラトーレによって描かれた70年代のグラフィック・ノベル『ランゼロックス』に取り掛かっているらしい。近未来バイオレンスな物語で、カニンガムにとって存分に魅力が発揮できる企画になるだろう。