カンヌでのWKW作品

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振り返ってみました。
1997年のカンヌ映画祭イザベル・アジャーニ(仏女優)が審査委員長、その他の審査員はティム・バートン(米監督)、マイク・リー(英監督)、ナンニ・モレッティ(伊監督)、マイケル・オンダーチェ(「イングリッシュ・ペイシェント」原作者)、作家のポール・オースターミラ・ソルビーノ(米女優)、コン・リー(中国女優)etcでした。監督賞のプレゼンターを務めたのは、ファニー・アルダン。彼女は「監督賞は人生に物語だけでなく魂を描いた監督を顕揚するものです。その賞を授与することは大きな名誉です」とスピーチしました。そして司会のジャンヌ・モローが審査委員長のイザベル・アジャーニに監督賞の発表を促します。そして名前を呼ばれたのは「”Happy Together” a film by Wong Kar Wai」初コンペ出品でいきなりの受賞!壇上に上がったwkwは「謝々」と言ってから少しだけ中国語で挨拶をし(何て言ったのでしょう)、そのあと英語で「I'm very happy and...and Thank you very much!」と挨拶しました。カメラのフラッシュで時おりサングラスから透けて見える瞳は何ともいえない感じで、いつもながらクールだけれどすごく穏やかで嬉しそうでした。それ以上に嬉しそうだったのは、ウィリアム・チャン。自分のこと以上に感激しているように見えました。隣に座っていたトニーの表情はよくわかりませんでした。その後の主演男優賞はショーン・ペンの手に。トニーは惜しくも一票差で敗れたという話です。この年は第50回記念特別賞が用意され、エジプトの監督のユーセフ・シャヒーン彼の全作品に捧げられました。スタンディング・オベーションで迎えられた彼は「47年間待っていたんです。若い人たちへのアドバイスです。”いつかは報われる”」ととても感動的なスピーチをしました。2004年の今年はコン・リーに何か特別賞のようなものが与えられるとか?詳細はよくわかりませんがどのような賞なのでしょう・・・。

2000年のカンヌ映画祭ではリュック・ベッソンが審査委員長、その他の審査員はジョナサン・デミ(米監督)「羊たちの沈黙」、ニコール・ガルシア(仏監督・女優)「ヴァンドーム広場」、マリオ・マルトーネ(伊監督)「戦争のリハーサル」、パトリック・モディアノイヴォンヌの香り」原作者(仏)、クリスティン・スコット・トーマス(英女優)、バルバラ・スコヴァ(女優)「JM」、アイタナ・サンチェス・ギヨン(スペイン女優)「雲の中で散歩」、 アルンダティ・ロイ「小さきものたちの神」でブッカー賞受賞のインド人作家、そしてジェレミー・アイアンズ(英)でした。リュック・ベッソンが主演男優賞は「Tony Leung Chiu-Wai」と発表し、壇上に上がったトニーはプレゼンターのモニカ・ベルッチの両頬にKISSの挨拶をし、「I want thank to WKW and those who love this movie」とスピーチをしました。「花様年華」はそのほかに高等技術院賞も受賞しました。受賞会見でのトニーは本当にエレガントでかっこよく「WKWの作品はとてもスタイリッシュで現代的かつ斬新です。俳優として大変やりがいのある役を演じさせて頂きました」とコメントしました。


審査会場は毎年謎とされてきました。ある年はクルーザーだったり、丘の上のヴィラだったり、審査の直前までわかりません。審査は予想以上に揉めないかぎり、噂では16時過ぎに受賞予定者にパレに来場するよう連絡が入ると言われています。しかしどの賞に該当するかは式が始まって受賞して初めてわかるのだそうです。